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小林よしのり
2015.6.13 04:45政治

占領期を二つに分けてもしょうがない


八木秀次が朝日新聞の記事中で、「戦後レジーム」とは

ポツダム体制のことで、7年間の占領期の前半のこと、

憲法と教育基本法がその象徴だと言っている。

 

後半はサンフランシスコ体制で、日本を反共の防波堤に

するために、講和条約と日米安保条約と自衛隊の創設に

繋がると勝手な分析をしている。

 

安倍首相の言う「戦後レジームからの脱却」とは、前半の

ポツダム体制からの脱却のことで、だから教育基本法を

見直し、憲法改正を訴えるのだと八木は言う。

 

そうは言っても、安倍首相はアメリカが怖くて、

ポツダム宣言の間違いを明確に否定することも出来ず、

主権回復記念日までやったくせに、アメリカに対して、

思想・言論の自由を主張できない。

野党と共に、安倍首相も、ポツダム体制の蟻地獄に引きずり

込まれてしまった。

 

さらに言うなら、日米安保条約もポツダム宣言の枠外の

ものでもなく、岸信介の安保改定もまた米国追従の強化に

過ぎないのだが、この国の自称保守派はどういうわけか、

岸信介神話を盲信していて、真実がなにも見えていない。

 

最高裁の砂川判決が岸信介政権下で画策されたものである

という事実すら知らないのか、見たくないのか、安倍政権

&自称保守の知性の劣化は果てしない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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